古代ギリシャでは1は男、2は女を意味する数、そして3は結婚を通して生み出された結果であり、生命そのものの数であると考えられていたそうです。(本文より)
アイディアの神が降りてくる「3」の思考法、齋藤孝
読書感想文です。「3」を使った思考の技・型をつけるための本というまえがきがあります。
この世には、「3」を使ったり「3つ」の語を並べたりした言葉がたくさんあります。
【「3」を使ったことば】
御三家、三人娘、三つ子の魂百まで、相撲の3賞、3段跳び、石のうえに3年、3月3年ひとまたぎ、色の3原則...
【3つ並べた言葉】
心技体、守破離、智仁勇、報連相、松竹梅、甲乙丙、上中下、優良可、知情意...
そして、著者は「3」を使ってさまざまな場面を処することで、ものごとが上手くいくと説明します。
①3つ選ぶ、分類する、評価する
なんでも3つ選ぶことを勧めます。
よく欧米人はディベートのときに、「結論はこれ。理由は3つあります、まず第一に...次に...最後に...」と3つを強調するといいます。
3つ言うことで説得力が生まれると聞いたことがあります。
著者は、日常生活で3つ選ぶこと、3つを分類する思考法、3で評価する効能を説いています。
少々こじつけがましく感じられる面もありますが、なるほどと頷ける部分もかなり有ります。
なかでも書評を書くときのコツには納得です。
本の中から引用文を3つセレクトすると、書評はほとんどできたも同然です。選んだ3つの文が書評の骨組みとなって、その本の魅力を伝えることができます。さらにその3つの文についての説明を書くことで、本全体の紹介もできます。
これからは、これ意識ですね。
②二元論から弁証法へ
歴史をひも解くと、「2」もいろいろな場面で出てくるようです。
ギリシャの哲学者ヘラクレイトスが「二元論」を唱えたことをあげつつも、その問題点を述べて二項対立の先にある第三項の必要性を説きます。
イエス、ノーの中間にあるグレーゾーンから新しいアイディアを導き出す、弁証法的な考え方です。
この考え方を習慣化して、「思考の技」を身につけたいところです。
③守破離
自分なりの「行動の三原則」をつくり、実践することで習慣化します。
芸事などは「行動の3段階方式」で身につきます。よく言われる「守破離」です。
まず、守る。次に自分にとってよい型をつくり、既存の型を破る。そしてついには型から離れて自由になっていくという3ステップ。
ここで型を破ることを注意した、「型がある人間が型を破ると型破り、型がない人間が型を破ったら型無し」は名言ですね。
気をつけなければいけません。やはり、まずは基本ですね。
まとめ
常に「3」を意識するとよさそうですね。
この感想文は、心に残った3つの文をセレクトして書いてみました。
まだまだ未熟、現状は守破離の「守」です(^^;)
|