省エネ基準では、もっぱらサッシの断熱性について取り上げられますが、そのほかJISや建築基準法等の中でもその他の性能がとりあげられます。
サッシの性能
サッシの性能については、日本サッシ協会が消費者向けに定めた10項目があります。
①耐風圧性、②気密性、③水密性、④遮音性、⑤断熱性、⑥防火性、⑦防露性、⑧日射熱取得性、⑨バリヤフリー性、⑩防犯性
この中の、②気密性 について、説明します。
②気密性
風が吹くと室内外に気圧差が生じ、気密部品の接触部分からすきま風が生じます。このすきま風を規制する性能を気密性といいます。
JIS A 4706 にその等級が規定されていますが、空気の出入りを遮断しなさいという規定は有りません。
JIS 等級 |
選択の目安 | |
A-1 | 通気を必要とする特殊部位 | |
A-2 | 一般建築用 | |
A-3 | 防音、断熱、防塵建築用 | |
A-4 |
A-4等級が、一番高い気密性能を有しています。
断熱サッシの基準である熱貫流率に着眼すると、たとえばⅣ地域では、U=4.65W/㎡K以上の性能のサッシを選択しなければなりませんが、そのサッシは気密性能A-4を満たしているのが一般的です。
断熱サッシを選択すれば、気密性能も満足していると考えてよさそうです。
開閉方法によっても、気密性が変わってきます。引き違いサッシでは、その召し合わせ部分は、気密的には弱点となりやすいです。気密だけを考えれば開き戸が良いのですが、生活の仕方も考えて選択する必要があります。
まとめ
窓に関しては、断熱性とか気密性といった性能値がとても大切なのが分かりました。
ただ、生活面を考慮したときの、扱い易さも必要になってくるので、窓の取り付く室の性質・方位等も考慮しながら検討する必要があります。
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