外断熱について考えてみた

最近は外断熱工法の住宅がかなり普及してきています。

僕としてはその施工上の問題点から、外断熱工法に関しては否定的であったし、設計上それを採用したことも有りません。

しかし、最近のZEHや低炭素住宅を見ていると、もはや充填断熱だけでは断熱性能値をクリアできなくなってきています。実際の施工現場はどうなっているのでしょうか。

外断熱工法のメリット

外断熱のメリットについて、

①軸組みの外側に断熱材を張るため、充填工法に比べ熱橋が少ない。

②気密を外壁側で取るため施工が容易(一概にはいえないが...)

③軸組内での結露の恐れが少ない

④断熱材を外部に設置するため、内部空間に軸組みを現しにしやすい(構造材をデザイン的に見せやすい、素材感を表現できる)

外断熱工法のデメリット

デメリットについて

①外壁材と躯体との間に断熱材が配されることで、構造的な空隙が出来る。釘のせん断力・曲げ耐力に期待することになる(材料間の摩擦力を期待しない)。

揺れにより変形しやすくなるので、外壁下地に面材を用いる必要がある(経年変化も考慮する必要あり)。

ただ、外断熱工法専用のビスも開発されていますので、参考に挙げておきます。

くぎ02

資料:日本パワーファスニング(株)

 

くぎ01

資料:日本パワーファスニング(株)

②壁厚が厚くなり、サッシを納めるための部材が別途必要。特に大開口の場合は、重量対策のため施工的配慮が必要。

③上記のメリットに反するが、屋根部分特に垂木材と外壁の取合い部で難しい納まりになる。

④断熱性能値の高いウレタンフォームなどは火災に弱く、有毒ガスの発生の懸念がある。

⑤基礎断熱を採用する場合は、シロアリ対策等材料の選別が必要(ウレタンフォームはシロアリの害にあい易い)。

⑥上記から、40%くらいのコストアップとなる。

まとめ

理論的には、とても理にかなった工法であると思います。

昨今の住宅の高性能化には欠かせない工法になりつつあります。

ただ、付加断熱というものもあり、これは主断熱を補うものなのですが、充填断熱+付加断熱というのであれば、外部に使用する断熱材の厚さも薄く出来るのでよいかなと思います。

不燃材であるグラスウールボードがコスパもよいです。

いづれにしても、設計段階から納まりを十分検討した上で、適切な施工管理が必要であることには替わりありませんね。