平成29年度のZEHの補助金が125万円から75万円へ減額になったことについて、いろいろ考えた末に思ったことですが、いま急いでZEHをやるメリットって無いんじゃないかという考えに至りました。
国の施策には逆行しますが...
ZEHをやるメリットが無くなったのではないか、という思いがしてなりません
平成29年度から、ZEHの補助金が50万円減って75万円になります。
そもそも、ZEHという制度は再生可能エネルギーの使用が前提となっています。
いわば、太陽光発電システムの採用が前提となっている制度です。
平成28年度までの補助金は125万円だったので、少々厳しいながらも補助金を利用すれば、なんとか5KWくらいの太陽光発電は設置してもよいかなという水準でした。
それが75万円となれば、この補助金では太陽光発電を乗っけようという気にはならないのではないでしょうか。
⇒関連記事:ZEHの太陽光発電はどれくらいの容量が必要ですか
建物はZEH仕様にするけども、太陽光発電はもう少し先でいいやという選択
昨年度までのZEHの盛り上がりに水を差すような今回の補助金の減額。
太陽光発電に関していうと、5年くらい前は設置費用が1kWあたり約60万円だったものが、現在約38万円くらいまでコストが下がってきました。
それでも、5kWの太陽光発電を乗っけようと思ったら、5×38万円=190万円 の費用を建築費にに上乗せして考えなければいけません。
そこへ、125万円の補助金があれば差額65万円に関してはランニングコストの減額で補えるのではないかという視点もありZEHの採用に踏み切れる部分がありました。
しかし、補助金が75万円となった現在、太陽光発電5kWを乗っけた場合の差額、190-75=115万円はどうなのよ、ということになります。
ZEHの場合、外皮性能の向上でもコストがアップしていますから、太陽光発電システム採用による更なるイニシャルのコストアップはかなり資金計画を圧迫することになります。
それを相殺してくれるのが補助金だった訳ですが、イニシャルの面でそれほどメリットが無いのであれば急ぐ必要も無いだろうという気になるのは当然です。
設備系のこの先のコストダウンに期待しようか、という観点
上の記述のとおり、太陽光発電のコストはここ数年でかなり下がりました。おそらくこの先も下がるでしょう。
その他の住宅設備機器に関しても、しかりです。
であれば、ほぼ太陽光発電が補助対象となっているいまのZEHの補助金取得を急ぐ必要はないのではないか、というのが僕の考え方です。
ZEH相当の断熱住宅をつくっておいて、再生可能エネルギー機器の設置はもう少しのコストダウンを待つということ
ZEH相当の断熱住宅を作っておけば、間違いなくランニングコストは下がります。エアコンとかの高熱費が安くあがります。
ZEHの趣旨でいけば、残りあとわずかの光熱費を太陽光発電等の再生可能エネルギーで補いましょうよということなのですが、それを採用することによるイニシャルコストのアップ分が補えないのであればZEHでなくて良いのではということです。
補助金が減額となったいま、現行の太陽光発電のコストでの採用を急ぐ必要はない。あと数年すれば今回の補助金の減額分以上のコストダウンになっているのではないか、という読みです。
あくまで予想なのでなんともいえませんが、平成29年度の補助金を目当てにZEHを急ぐ必要はない!というのが僕の結論です。
⇒関連記事:ZEHのH29年度当初計画は補助が減額・・・
まとめ
一度下がった補助金が、今後増額になることはまず考えにくいです。
それどころか今後は、さらに減額となっていくのは間違いないでしょう。
ZEH対象の設備・建材のコストダウンは、この先順調に進んでいくのは間違いないです。
であれば、いまは100%のZEHを求めず、出来る範囲で高省エネの住宅を建設しておいて、その他設備に関してはコストダウンを待ってから取り入れれば良いのではないかというのが僕の現在の心境です。
いかがでしょうか。