「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」のことで、2009年に発足。
Investigation committee of Hyper Enhanced insulatiom and Advanced Technique for 2020 houses
の略です。
HEAT20
住宅における更なる省エネルギー化を図るため、断熱などの建築的対応技術に着目し、住宅の熱的シェルターの高性能化と居住者の健康維持と快適性向上のための先進的技術開発、評価手法、そして断熱化された住宅の普及啓蒙を目的とした団体。研究者、住宅・建材生産者団体の有志によって構成されています。
性能表示制度により、住宅の省エネ基準がかなり精度の高いものになってきましたが、諸外国に比べまだまだ低い省エネ性能について、更なる上級レベルの基準を明確にしようとするものです。
[諸外国との比較]
上段の1~8の数字は省エネ基準の地域区分、左欄の0~1の数字は外皮平均熱貫流率です。日本の1~2地域以外では、諸外国に比べて性能が劣っているのが分かります。
省エネ基準の今後
COP21/パリ会議での合意に基づき、日本は2030年までに、2013年比でCO2を26%削減しなければなりません。
建築行政の動向としては、2020年を目途に省エネ基準を建築確認申請時の建築基準関連規定に定めようとする流れがあります。
つまり、省エネ基準を満たしていないものは確認申請が降りないということです。
現行の省エネ基準、さらにはZEHですら、CO2削減のための目標達成には足らない数値ということです。
HEAT20の概要
[HEAT20が目指す目標値]
HEAT20には、G1とG2というグレードが設定されていて、現行の省エネ等級にたいするエネルギーの削減率を示したものが上の図です。
HEAT20のねらいとして、H25省エネ基準(≒H11基準)との差を明確にしようということがあり、外皮性能値も示されています。
(表の上段:外皮平均熱貫流率[W/㎡・K]、下段:熱損失係数Q値[W/㎡・K])
ちなみに、ZEHの水準は上の表で、H25基準とG1の間に位置します。
G1、G2を詳しく
G1:
・各地域において、冬期間、非暖房での表面結露等が生じないように住宅内最低温度を概ね10℃以上に保ち、暖房設備容量・イニシャルコストを確実に低減できるように冬期間の暖房負荷を20%程度削減できる水準
G2:
・各地域において、冬期間、住空間の温度ムラを数度以内に保つように住宅内最低温度を概ね15℃以上に保ち、冬期間の暖房負荷を概ね30%以上削減し、ZEH等の優れた省エネルギーを目指す住まいの推奨水準。
・温暖地において、H25基準レベルの部分間欠暖房モードと概ね同等のエネルギーで全館連続暖房が可能な水準。
まとめ
簡単にいってしまえば、断熱性能をとことん追求し、暖房器具をすくなくしてエネルギー使用量を減らしましょうということですね。
現在の住宅のコストを考えると、ZEH水準ですらかなりの割高感があるところへ、更なるコストアップが必要ということになります。
目標達成にはかなりハードルが高い気もしますが、今後を見守って行きたいと思います。