民泊の営業は年間180日以内。無許可営業の罰金も100万円に引き上げに!

民泊新法

民泊に関する新しい法案が閣議決定され、今国会で成立予定。(2017年3月10日)

営業日数制限や罰則が強化された反面、建築基準法の用途地域制限は緩和されるようです。(2017.03.11の新聞記事より)

新法は住宅宿泊事業法

新法は、一般の住宅を宿泊施設として活用する「民泊」の営業基準を定めたもので、大まかな内容は下記。

・民泊サービスを行う家主を自治体に届け出。

・営業日数は年180日以内で、自治体は条例で短縮することが可能。

・民泊住宅と分かる標識の掲示や宿泊者名簿の作成、定期的な清掃などを義務付ける。

・法令違反には業務停止命令や事業廃止命令を出し、従わない場合は6月以下の懲役または100万円以下の罰金を科す。

・家主が同居しないケースでは、国に登録した施設管理者を置く。

・インターネットなどの仲介業者は官公庁への登録制とする。

「住居専用地域」での営業が可能に!

建築基準法との関連がどうなるかは、この新聞記事からは読み取れませんが、家主が自治体に届け出ることで、ホテルや旅館が原則営業できない「住居専用地域」での民泊サービスが認められることになります。(筆者注:はなはだ疑問あり)

ここで、建築基準法上の「用途地域による建築制限」についておさらいしておきます。

都道府県は、都市計画法にもとづいて都市計画区域を定めますが、その区域内においてはさらに「用途地域」を定めることが出来ます。

そして、建築基準法(以下、建基法)により、「用途地域による建築制限」が加わるという流れです。

「民泊」は、建基法上はあくまで、用途上の名称は「ホテル」「旅館」という「特殊建築物」扱いになり、住宅などに比べて厳しい規制がかかってきます。

一般の「住宅」を「民泊」として利用するということは、用途の変更になりますので、「用途変更の確認申請」が必要になります(ただし、100㎡超の場合)。

現行建基法上、「民泊」の営業が出来る用途地域は、次のとおりです。

・一種・二種・準住居地域

・近隣商業・商業地域

・準工業地域

「民法」の営業が出来ない用途地域は、次のとおりです。

・一種・二種低層住居専用地域

・一種・二種中高層住居専用地域

・工業・工業専用地域

以上です。

民泊新法では、上記の「低層住居専用地域」「中高層住居専用地域」でも、届出することで「民泊」営業が可能となるようです。

少々の疑義というか、とても大きな疑義が残ります。

なぜなら、都市計画で「住居専用地域」を定める主旨というのが、「良好な住居の環境を保護する目的」なのです。

ということは、住宅や土地を購入する動機として、「良好な住居の環境は保護される」というのがあったはずなんですね。

ここに「民泊」の利用者である外国の観光客がキャリングケースを引いて歩いている姿が想像できますか?

この件については、現状では詳しいことがわからないので、今後の動向を見守りたいと思います。

旅館業法は健在、無許可営業には100万円以下の罰金

この民泊新法とは別の、旅館業法はあくまでも健在で、現在は法の改正案が国会に提出済みで、無許可営業の罰則金の上限が100万円に引きあげらる予定です。

民泊新法施行後に届出をせずに営業すれば「無許可」とみなされ、旅館業法違反を問われることになります。

まとめ

要はこの民泊新法、民泊営業を「届出制」とすることで、自治体がその実態を把握しやすくするのが最大の目的という感じですね。

詳しくは、法案の公布待ちですね。