省エネ基準、ZEHの計算方法~WEBプログラムの使い方、その2
ZEH、BELSなどの省エネ計算の基本フローは、ひとつ!
外皮計算→一次エネルギー計算
以上です。
以前、外皮計算について説明しましたが、今回はエネルギー消費性能の計算方法について説明します。
外皮計算に比べれば、とても簡単です。
関連記事:省エネ基準、ZEHの外皮計算の方法をまとめてみました!
WEB上のプログラムで計算します
(国)建築研究所のHPの、エネルギー消費性能プログラムにアクセスします。
基本情報の入力
「エネルギー消費性能プログラム(住宅版)Ver.2.2.2を使用する」をクリック。
基本情報を入力していきます。
「主たる居室」「その他の居室」については、決められた計算方法に従います。
(申請時には面積表が必要になりますので、ここはしっかりと計算しておきます。)
ZEH申請の場合は、太陽光発電を搭載することになると思いますので、「年間日射地域区分」を「指定」します。
外皮性能を入力
ここで、「外皮性能計算」で算出した数値を入力していきます。
「暖房期平均日射熱取得率」は、「暖房期の日射熱取得量÷外皮面積」になります。
「通風の利用」の項目については、少々分かりづらいですが、「?」マークから読み解いてください。
地域によりますが、僕は「通風を利用する」で進めています。
※このプログラムの計算根拠みたいなものが、国交省のページにありますので詳しく知りたい方は、こちらのページを参考にしてみて下さい。
↓↓↓各項目毎にPDFファイルにまとめられています。
暖房、冷房、換気、熱交換、給湯・・・と設備情報を入力
以下、順番に設備について入力していきます。
詳しくは、上で挙げたPDFファイルを参照して下さい。
エネルギー消費計算
ひととおり入力が終わったら、右上の「計算」ボタンを押します。
こんな画面が出てきます。
一旦閉じて、右上の「出力」ボタンを押します。
出力する様式を選択します。ここでは、「建築物省エネ法」タブの「H28年4月以降」の「PDF出力」を押します。
一次エネルギー消費量が計算されました。
「設計一次エネルギー」と「基準一次エネルギー」が、各設備について表示されています。
赤で囲まれた部分の数字をもとに、この住宅の省エネ性能を判定することになります。
省エネ性能判定
「設計一次エネルギー消費量」が「基準一次エネルギー消費量」以下であれば、現行の省エネ基準クリアーとなります。
が、ZEH基準では「設計一次エネルギー消費量」は「基準一次エネルギー消費量」に比べ、再生可能エネルギーを除き、20%以上の削減を求められます。
その判定式が、「住宅性能評価・表示協会」のHPのここにあります。
「建築物省エネルギー性能表示制度について」のページが開きますので、「ZEH等計算書」を開きます。
エクセルのファイルを開きます。
「表示したい項目」のプルダウンメニューか「ZEH」を選択し、エネルギー消費量計算書で算出した各設備の消費量を入力していきます。
記入例タブがありますので、それを参考にして下さい。
入力が終わると、判定がでます。
「○」になれば、ZEH基準クリアーです。「-」はNGですので、「エネルギー消費計算」をやり直すことになります。
まとめ
どうでしたか?慣れればなんともないですね。
ZEH基準では、最終的には、
『「設計一次エネルギー消費量」は「再生可能エネルギー(太陽光発電システム等によるもの)」を加えて、「基準エネルギー消費量」から100%以上削減されていること。』
が必要です。太陽光発電の導入が大前提ということですね。
「外皮(躯体)」で断熱性能をあげて、「住宅設備」でエネルギー消費量を削減し、「太陽光発電」を搭載することで、一軒の住宅単体では、「エネルギー消費量」がゼロになるという考え方ですね。