年を取ったせいか、来た道往く道を考えることが多くなりました。
チャールズ・ディードリッヒというひとの言葉で、もう格言のように知られている言葉のようですね。
今日という日は残された人生の最初の一日
生まれた日が人生最初の日だと思っていました。
過去はもういいから、未来だけ見ましょうよということですね。
今日という一日に立ってみると、変えることができるのは今日以降の日々だけなんですよね。
残された毎日は一日ずつ確実に過ぎていくのですが、迎える一日は必ず残された日々の最初の一日なんですよ!
深いですね。響きますね。
実はこの言葉、全く関係ない本の中に出ていた言葉なんです。
最近よく読んでいる文章術の本です。
「書くことが思いつかない人のための文章教室」-近藤勝重
著者は毎日新聞の元論説委員の経歴を持つ書くことのプロです。いろいろなところで文章教室を開いたこともあるようです。
書くことが思い浮かばないというのは、本当は書くべき内容はいっぱい持っているのに、文章のもとになる体験をうまく引き出すことができていないだけなのだそうです。
頭のチャンネルを少し切り換える程度で題材が浮かび上がってくるようになる技法を、ドリルを交えながら紹介してくれます。
書くって、しんどいと言えばしんどい作業です。でも書いたことで意外な発見があったり、人生の進路や生き方の再発見があったり、得られるものは貴重です。
本の内容については、記憶の描写法、伝わる文章、書く手順、文章の直し方について章立てされています。
冒頭の格言が、この章立てのどこに出てきたかというと、学生に文章の書き方を教えるなかで、出した課題に対する答えのなかにあったものだそうです。
その課題とは、
毎日の不思議や驚きを発見し、それを文章にする、それが作文です。そこで人間というものの不思議について、自分自身を見つめることから作文してみましょう。
「人間とは何なのか、生きるって何だろう、そして人生とは - みなさんならどう答えますか。」
ある女子大生の作文のなかに取り上げられたものだったそうです。
文章を勉強しようと思ってこの本を買ったのなら、この課題を真面目に考えるようにと締めくくっています。
結びの一文が大事
もう何よりも結びの一文で、文章全体を台無しにしてしまうこともあるようです。
起承転結の「結」に、これで行こうというものが思い浮かべば、あとはそれ目がけて「起」からスタートして書けばよいとあります。
「結」すなわち「オチ」でもあるので、「オチ」に向かっての文章演出も心がけるのもよしです。
「思う」「考える」「感じる」を使わない
こうすることで、文章が客観的になり、すっきりする効果があります。
このことはこの本を読む前からなんとなく心がけていたところで、ほんの少しですが自信が持てました。
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まとめ
文章術を書いた本を読んで気がついたのですが、どの本にもたいがい「書くことで考えをまとめる力がつく」「大変だけど書けば書くほど上手になる」と書かれています。
僕にとって書く機会はブログだけですが、書き続けていくと、そのうち本の一冊も書き上げることが出来るようになりますかね。