建築工事のひとつに、シーリング工事というのがあって、いろいろな材料があります。
それぞれの性質は、メーカーのホームページ等を見れば詳しく書いてありますが、過去に自分でまとめた資料が出てきたので、備忘録として残しておきたいと思います。
シーリング材の種類
シリコーン系 | 耐熱性(-40度~150度まで)、耐候性に優れており、特にガラス類によく接着する特性がある。一方、目地周辺を汚染することがあるため、汚染防止処理が必要な材料。基本的には外装材には向かない。 ガラスや鋼板なとに使用できる。通常、上塗り塗装が出来ず、上塗り塗装をしたい場合は逆プライマーが必要。 |
変成シリコーン系 | 変成シリコーン系とは耐熱性(-30度~90度)、耐候性にはシリコーン系程ではないがよく、目地周辺の非汚染性もポリウレタン系程ではないがよい特性がある。また、柔軟性がありムーブメントの大きい金属類への使用も可能。 |
ポリサルファイド系 | ポリサルファイド(主鎖にウレタン結合を持ち、末端にSH基を持つポリマー)を主成分とし、1成分形と2成分形がある。 耐熱性(-20度~80度)、耐熱性には変成シリコーン系程ではないがよく、表面にゴミ、ほこりが付きにくい特性がある。一方柔軟性があまり無くムーブメントの大きい金属類への使用には適さない材料。 |
ウレタン系 | 硬化後にゴム弾力性を持つ。コンクリート、スレートなどに対し汚染がない。耐久性は一番あるが、そのままの状態では紫外線に弱く、また、ホコリを吸い付けてしまい汚れやすいため、塗膜で被せる場合に使用する。 |
アクリルウレタン系 | 硬化後、弾性体となり、湿った面にも使用可。ALCパネルの立て目地 新築時のALCパネル目地に使われているが、耐久性がないため、改修時にはほとんど使われない。 |
ポリウレタン系 | 耐熱性、耐候性は劣るが、後塗膜や目地周辺の非汚染性(ノンブリード)に優れる。シリコーン系と逆の特性がある材料。 |
まとめ
個人的な感覚ですが、最近は住宅レベルでは、変成シリコーン系がほぼ万能的という使われ方をしていると感じています。
ただ、価格が高いので大きな現場では塗装をかけるかかけないかで使い分けていると思います。(塗装をかけるなら、ウレタン系が安いので。)
内部水周りやガラスまわりは、やはりシリコーン系が主流だと思います。