省エネ基準の要、外皮性能の各部位の断熱性能について

躯体各部位の断熱性能

H25省エネ基準の2本柱は、①一次エネルギー消費量基準、②外皮の熱性能基準です。

改正省エネ基準基準に関しては、「住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する設計、施工及び維持保全の指針」(H250930国交省告示第907号、以下、「設計施工指針」)に従います。

設計施工指針[附則]

設計施工指針によると、基準に関しては[本則]の規定に従うこととされていますが、当分の間、[附則]の規定によることができます。

ざっくりですが、基準への適否を、[本則]は計算値から判断するのに対して、[附則]は仕様により判断します。

前者を性能基準、後者を仕様基準などと言う場合があります。慣れるまでは、少々分かりづらいかもしれません。

(「当分の間」の定義については、20170112現在まだ変更されていない(日本サステナブル建築協会HPより)

(低炭素認定基準、太陽光発電・コジェネレーション設備を評価したい場合は、この[附則]は使用できないので注意。)

躯体各部の断熱性能の確認

外皮性能の躯体の断熱性能確認フローについて、考えてみたいと思います。

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フローの黄色く着色した部分が、「躯体各部位の断熱性能等の確認」作業になります。

躯体の断熱性能が基準に適合しているかどうかを判断します。

住宅の種類、断熱材の施工方法、部位、地域に応じて定められています。

[断熱構造とする部分]

○ 躯体及び開口部については、地域区分に応じ、断熱構造とする

[断熱構造としなくて良い部分]

○ 居室に面する部位が断熱構造となっている物置、車庫その他これらに類する空間の居室に面する以外の部分

○ 外気に通じる床裏、小屋裏または天井裏に接する壁

○ 断熱構造となっている外壁から突き出した軒、袖壁、ベランダその他これらに類するもの

○ 玄関・勝手口その他これらに類する部分における土間床部分

○ 断熱構造となっている浴室下部における土間床

見るべき基準は、①「部位の熱貫流率基準」もしくは②「断熱材の熱抵抗基準」です。

ここでは、例として3及び4~7地域の木造住宅で充填断熱工法を採用する場合を取り上げます。

①熱貫流率の基準

各部位の熱貫流率が、住宅の種類、断熱材の施工方法及び地域区分に応じ、表に掲げる基準値以下であること

[木造住宅、充填断熱工法、3及び4・5・6・7地域]
部位 熱貫流率の基準値(W/㎡K)
3 地域 4・5・6・7 地域
屋根又は天井 0.24 0.24
0.53 0.53
外気に接する部分 0.24 0.34
その他の部分 0.34 0.48
土間床等の外周 外気に接する部分 0.37 0.53
その他の部分 0.53 0.76

②熱抵抗値

各部位の熱抵抗が、住宅の種類、断熱材の施工方法及び地域区分に応じ、表に掲げる基準値以上であること

部位 熱貫流率の基準値(W/㎡K)
3 地域 4・5・6・7 地域
屋根又は天井 屋根 4.6 4.6
天井 4.0 4.0
2.2 2.2
外気に接する部分 5.2 3.3
その他の部分 3.3 2.2
土間床等の外気
に接する部分
3.5 1.7

まとめ

上の表から、外気に接する屋根・天井、床の断熱性能の基準が厳しいことが分かります。

部位ごとの熱貫流率については、代表的なものは告示第907号の別表にありますが、その他の場合は、別途使用材料ごとの数値表から計算で求める必要がありますが、基本足し算と掛け算でできます。

その求めた数値が上の基準値を満たすもので有れば、部位ごとの断熱性能はOKとなります。

開口部の断熱性能と併せて両方が基準を満たすものになっていれば、「外皮性能基準」はOK。

最後のフロー、「一次エネルギー消費量に関する基準」の適否の判断に進みます。